2014年11月04日
特に「主君の太陽」では、これまで披露したことのないクールなカリスマ性を加え
チャン・ドンゴン、ウォンビンのような男らしいカッコよさはなく、湖のように大きな瞳ではないが、細い目には魅力が溢れ、一度ハマるともう抜け出せない。歌手として抜群の歌唱力を披露したかと思えば、今ではお茶の間とスクリーンを通して女性の心を貫くロマンチックな演技を披露しているソ・イングク(26)こそ、スター性と演技力を同時に兼ね備えたスターである。

2009年、Mnet「SUPER STAR K」に出演するため蔚山(ウルサン)から上京したソ・イングク。当時はどうしても歌手になりたくて挑戦したサバイバルオーディション番組であったが、その番組が歌手はもちろん、スターをも生みだした。ソ・イングクは今やスクリーンにまで進出し、文字通り「2013年の最もホットなスター」に浮上したのである。誰がそれを予想できただろうか。この蔚山の青年が全国の年上女性を泣いて笑わせるオッパ(お兄さん)になることを。
子供の頃から映画が大好きだったという父親の影響なのだろうか。ソ・イングクも自然と演技に接するようになった。父親と一緒によく映画を見ていたという彼は、自身が映画に登場する俳優になるとは想像もできなかったという。それでもやはり血は争えないようだ。
「演技に対する野望ですか?(笑) 本当に歌手になる夢だけを抱いていました。誰も想像していなかったでしょう。記者さんも知らなかったでしょうし、僕自身も思ってもいませんでした。『SUPER STAR K』が終った2009年頃だったと思います。インタビューで『俳優になる気もありますか?』という質問を受けたのですが、その時、ふと頭に浮かぶものがありました。当時は『やってみたいですね』と答えましたが、心の中では『まさか』と思っていました。そんな機会はないだろうと思っていたのです」
“言霊”という言葉が持つ力があるが、それはソ・イングクにも当てはまる言葉だ。そのインタビューを終えてしばらく経つと、KBS 2TVドラマ「ラブレイン」からオファーがあった。最初は驚きすぎて呆然とし、その後も信じられない現実に意味もなく笑いが込み上げてくることもあったという。ソ・イングクに2度目のチャンスが訪れたのだ。そしてソ・イングクはそのチャンスを逃さなかった。
「『ラブレイン』を見ていると、本当にやってみたくなりました。最初『ラブレイン』のチャンモ役は標準語でセリフが書かれていました。一度読んでみましたが、本当に恥ずかしくなりました。それでもドラマはやってみたいと思ったので、どうしようと悩みました。そして、考えてみるとチャンモは田舎から上京してきた設定だったのです。そこで監督に、自分の方言で演じたいと提案しました。他の俳優たちよりも良い所をお見せしたかったのですが、僕に出来ることは方言でなまりのある演技しかなかったのです。監督も気に入ってくださり、方言のまま演技をすることになりました。その後のtvN韓国ドラマDVD『応答せよ1997』でも僕の特技を十分に発揮しました(笑)」
慶尚道(キョンサンド)の方言を使った演技で勢いに乗ったソ・イングクは、本格的な演技活動に乗り出した。最近ではMBCドラマ「せがれたち」、SBSドラマ「主君の太陽 DVD」で完璧なソウルの男性に変身した。特に「主君の太陽」では、これまで披露したことのないクールなカリスマ性を加え、ファンとの駆け引きも経験した。それだけではない。映画「ノーブレッシング」(監督:チョ・ヨンソン、制作:映画社スジャク)もさらりとこなした。
「標準語は完璧ではありません。どうしても地方出身者なので、結局なまりは残っています。ですが、ソウル出身の俳優を見てもそれぞれ皆クセは持っていますよね。僕もその程度なんです(笑) こう見えてもソウルで7年も暮らしているので、標準語に問題はありません。最初から地方の方言と標準語に関する概念を分けてはいなかったので気にしていませんでした。今はもう標準語の演技に対するトラウマはありません。『ノーブレッシング』のチョ・ウォンイルを演じるにも問題ありませんでした」
ソ・イングクは映画の中のウォンイルのような、生まれながらの天才ではない。着実に努力を重ね、練習を積む努力型だ。自分の夢に向かって絶えず泳ぎ進んで行く。演技への障害になりかねなかった方言も、努力が実を結んだ一つである。今や彼は、方言も標準語も上手な、2つの武器を持つ俳優となった。
「今もまだ友達といる時は慶尚道の方言の方が楽です。友達同士で話している時に標準語を使うと、とても文句を言われます(笑) そして、僕はまだ“田舎者”という言葉が好きです。懐かしい感じがする言葉ですし、どこか誠実な人のような感じがするので。僕はそんな人になりたいです」

2009年、Mnet「SUPER STAR K」に出演するため蔚山(ウルサン)から上京したソ・イングク。当時はどうしても歌手になりたくて挑戦したサバイバルオーディション番組であったが、その番組が歌手はもちろん、スターをも生みだした。ソ・イングクは今やスクリーンにまで進出し、文字通り「2013年の最もホットなスター」に浮上したのである。誰がそれを予想できただろうか。この蔚山の青年が全国の年上女性を泣いて笑わせるオッパ(お兄さん)になることを。
子供の頃から映画が大好きだったという父親の影響なのだろうか。ソ・イングクも自然と演技に接するようになった。父親と一緒によく映画を見ていたという彼は、自身が映画に登場する俳優になるとは想像もできなかったという。それでもやはり血は争えないようだ。
「演技に対する野望ですか?(笑) 本当に歌手になる夢だけを抱いていました。誰も想像していなかったでしょう。記者さんも知らなかったでしょうし、僕自身も思ってもいませんでした。『SUPER STAR K』が終った2009年頃だったと思います。インタビューで『俳優になる気もありますか?』という質問を受けたのですが、その時、ふと頭に浮かぶものがありました。当時は『やってみたいですね』と答えましたが、心の中では『まさか』と思っていました。そんな機会はないだろうと思っていたのです」
“言霊”という言葉が持つ力があるが、それはソ・イングクにも当てはまる言葉だ。そのインタビューを終えてしばらく経つと、KBS 2TVドラマ「ラブレイン」からオファーがあった。最初は驚きすぎて呆然とし、その後も信じられない現実に意味もなく笑いが込み上げてくることもあったという。ソ・イングクに2度目のチャンスが訪れたのだ。そしてソ・イングクはそのチャンスを逃さなかった。
「『ラブレイン』を見ていると、本当にやってみたくなりました。最初『ラブレイン』のチャンモ役は標準語でセリフが書かれていました。一度読んでみましたが、本当に恥ずかしくなりました。それでもドラマはやってみたいと思ったので、どうしようと悩みました。そして、考えてみるとチャンモは田舎から上京してきた設定だったのです。そこで監督に、自分の方言で演じたいと提案しました。他の俳優たちよりも良い所をお見せしたかったのですが、僕に出来ることは方言でなまりのある演技しかなかったのです。監督も気に入ってくださり、方言のまま演技をすることになりました。その後のtvN韓国ドラマDVD『応答せよ1997』でも僕の特技を十分に発揮しました(笑)」
慶尚道(キョンサンド)の方言を使った演技で勢いに乗ったソ・イングクは、本格的な演技活動に乗り出した。最近ではMBCドラマ「せがれたち」、SBSドラマ「主君の太陽 DVD」で完璧なソウルの男性に変身した。特に「主君の太陽」では、これまで披露したことのないクールなカリスマ性を加え、ファンとの駆け引きも経験した。それだけではない。映画「ノーブレッシング」(監督:チョ・ヨンソン、制作:映画社スジャク)もさらりとこなした。
「標準語は完璧ではありません。どうしても地方出身者なので、結局なまりは残っています。ですが、ソウル出身の俳優を見てもそれぞれ皆クセは持っていますよね。僕もその程度なんです(笑) こう見えてもソウルで7年も暮らしているので、標準語に問題はありません。最初から地方の方言と標準語に関する概念を分けてはいなかったので気にしていませんでした。今はもう標準語の演技に対するトラウマはありません。『ノーブレッシング』のチョ・ウォンイルを演じるにも問題ありませんでした」
ソ・イングクは映画の中のウォンイルのような、生まれながらの天才ではない。着実に努力を重ね、練習を積む努力型だ。自分の夢に向かって絶えず泳ぎ進んで行く。演技への障害になりかねなかった方言も、努力が実を結んだ一つである。今や彼は、方言も標準語も上手な、2つの武器を持つ俳優となった。
「今もまだ友達といる時は慶尚道の方言の方が楽です。友達同士で話している時に標準語を使うと、とても文句を言われます(笑) そして、僕はまだ“田舎者”という言葉が好きです。懐かしい感じがする言葉ですし、どこか誠実な人のような感じがするので。僕はそんな人になりたいです」